高齢者層といっても団塊世代前後のアクティブシニア層から要介護レベルの高い介護の必要な高齢者まで幅広いが、彼らの持つ意識や関連する問題として以下のような点が挙げられる。
「みんなとつながる『窓』」は、自宅にいながら外部とやりとりができるようにすることによって、近所や友人、商店、医師等とのコミュニケーションや助け合い、つながりを促進する。「窓」は等身大の大画面ディスプレイであり、新築住宅の場合には壁面に組み込んで利用する。薄型大画面ディスプレイの急速な低価格化に伴い、このようなディスプレイの実現は容易になってきている。なお、壁面は収納や棚等によって塞がれているため、窓にディスプレイを組み込むということも考えられる(技術的難易度は上がる)。
「窓」を通した具体的なサービス例を以下に挙げる(図1)。
図2 テレ商店街のイメージ
「みんなとつながる『窓』」は高齢者の利便性向上やコミュニケーション促進を狙ったものであるが、一方で高齢者の外出機会の減少によって足腰の弱体化にもつながりかねない。このため、後述する「健康管理サービス」との連携によって、リアルなふれあいとバーチャルなふれあいのバランスが欠かせない。
電機メーカー、建材メーカー、ガラス・素材メーカー、ネットワーク事業者、近隣商店・スーパー、医療・教育・介護関係者
なお、上述したサービス例は高齢者のみならず、子育て世代を含む一般の健常者にとっても有益なサービスであるため潜在的な市場は大きい。
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