プラチナ社会研究会 新産業は、人が輝く暮らしから

みんなとつながる「窓」

 

背景と課題

高齢者層といっても団塊世代前後のアクティブシニア層から要介護レベルの高い介護の必要な高齢者まで幅広いが、彼らの持つ意識や関連する問題として以下のような点が挙げられる。

  • アクティブシニア層は自己啓発意識が高い。老化防止のために働き続けたいという人も多い。
  • 時間のかかる病院通いや日々の買い物は負担が大きい。
  • 痴呆対策、および、生きがいを感じるために コミュニケーションが重要である。
  • 介護レベルが上がるにつれて外部からのサポートが必要となる。

みんなとつながる『窓』の概要

「みんなとつながる『窓』」は、自宅にいながら外部とやりとりができるようにすることによって、近所や友人、商店、医師等とのコミュニケーションや助け合い、つながりを促進する。「窓」は等身大の大画面ディスプレイであり、新築住宅の場合には壁面に組み込んで利用する。薄型大画面ディスプレイの急速な低価格化に伴い、このようなディスプレイの実現は容易になってきている。なお、壁面は収納や棚等によって塞がれているため、窓にディスプレイを組み込むということも考えられる(技術的難易度は上がる)。

みんなとつながる「窓」のイメージ
図1 みんなとつながる「窓」の利用イメージ

「窓」を通した具体的なサービス例を以下に挙げる(図1)。

  • 商店・スーパーでの買い物(「テレ商店街」。図2)
  • かかりつけ医の診療・診察、医薬品の処方
  • お花、手芸などの趣味サークル
  • 家族・孫との会話
  • 病院仲間との会話
  • 自治体職員・民生委員との対話
  • 老人ホーム、デイケアサービスとの会話
  • 大学の授業への参加(生涯学習)、お茶の間留学
  • オフィスとの対話(テレワーク)
  • 通常の大画面ディスプレイ(映画、テレビ等の視聴)
  • 自治体・医療機関からの情報を表示

「テレ商店街」のイメージ
図2 テレ商店街のイメージ

「みんなとつながる『窓』」は高齢者の利便性向上やコミュニケーション促進を狙ったものであるが、一方で高齢者の外出機会の減少によって足腰の弱体化にもつながりかねない。このため、後述する「健康管理サービス」との連携によって、リアルなふれあいとバーチャルなふれあいのバランスが欠かせない。

関連産業

電機メーカー、建材メーカー、ガラス・素材メーカー、ネットワーク事業者、近隣商店・スーパー、医療・教育・介護関係者

なお、上述したサービス例は高齢者のみならず、子育て世代を含む一般の健常者にとっても有益なサービスであるため潜在的な市場は大きい。

株式会社三菱総合研究所理事長 小宮山宏

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