プラチナ社会研究会 新産業は、人が輝く暮らしから

プラチナイノベーション~雇用問題を解決するのは新産業創造 (2009/10/05)

 

理事長 小宮山宏

日本を含め、先進国はすでに内需不足に入っています。米国だけが半分先進国+半分途上国です。そのような中で、新しい需要として生まれたのが、米国のIT産業です。もう1つは金融だと米国や欧州は思ったのですが、やりすぎて破綻してしまいました。

金融危機が経済危機に及び日本も世界も雇用問題が深刻化しています。失業保険などのセーフティネットが応急処置として必要ですが、持続可能は解決策にはなりません。新産業を創造することで、新しい雇用を創造する、本質はこれだと思います。

有限の地球、高齢社会、爆発する知識が、21世紀の基本課題です。わたしたちが持続的発展を期すのであれば、これらを解決する過程で潜在的需要を発掘し、新産業を創造する必要があります。現在は、グリーン産業に新しい内需があるかと思います。新築住宅に、グリーンを入れるだけでなく、既存住宅にもグリーンを入れていくことを検討することで、さらなる需要があると思います。そして、日本の国内にはまだ、高齢者のための家の改修・バリアフリー等のインフラの内需があると思います。そこで、環境と超高齢社会の問題を同時に解決するプラチナ産業が出てくるのです。

プラチナシティの実現(大規模社会実験)により、様々な分野において必要な要素技術、全体として統合する際に必要な要素技術が明らかとなり、分野ごとあるいは統合的な部分で必要とされる新しい産業(プラチナ産業)を創造することができます。超高齢社会は日本が世界で最初に直面している課題であるため、その解決につながるプラチナ産業は、世界で競争力のある産業となりうるのです。

新産業を創造する前提として、それに耐えうる人材の育成が必要だと思います。例えば、家電販売でも、単にモノを売るだけでなく、高効率の照明に取り替えたい時に、どのくらい電気代が減るのか教えてくれるコンシェルジュが必要なのです。ここで雇用が生まれるのです。

それから、初期需要の創造も重要です。社会インフラや社会システムに密接に関係するプラチナ産業は、これまでの消費財と異なり、市場原理だけではなかなか立ち上がらないと思います。かといって、現在の財政状況をみると、従来の公共事業のやり方では不可能です。産官学の連携で市場を創造していくことが必要になります。実現のために、コンソーシアムを形成したらどうかと思います。

株式会社三菱総合研究所理事長 小宮山宏

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